インプラント治療とは about implant
虫歯や歯周病、外傷などの何らかの原因で歯を失った場合に、チタン製の人工歯根を埋め込んで機能を回復させる治療法が、インプラント治療です。
①上部構造体(人工歯)
②アバットメント
③インプラント体(人工歯根、フィクスチャー)
インプラントはこれら3つのパーツから構成されており、症例に応じてサイズや材質などを組み合わせます。
ブリッジと違い、残っている歯を削って負担をかけることはありません。取り外し式の入れ歯よりも、しっかり噛めます。
しかし骨が痩せてしまっている場合や、糖尿病などの全身疾患をお持ちの方には、治療が適さないこともあります。
歯周病のコントロールができていない場合は、脱落のリスクが高くなるのでお断りせざるを得ないケースもあります。
当院ではCT撮影により精確な診査・診断を行ない、口内の状況をご説明したうえで患者さま一人ひとりに合わせた治療法を提案しております。お気軽にお問い合わせください。
ブリッジ・入れ歯との違い Bridge and dentures
インプラント治療
失った歯のあった部分に人工歯根を埋め込むので、噛む力がしっかり顎まで伝わります。咀嚼機能は元の9割程度まで回復するといわれています。
人工歯はセラミックで作製します。見た目が美しく、天然歯とほとんど見分けがつきません。
ご自身の歯と変わらないケアで維持できますが、インプラントの脱落につながる歯周病を防ぐため、定期的に歯科医院でメンテナンスします。
ブリッジ
失った歯と隣り合う歯を支えに、橋をかけるように設置します。条件によっては、保険適用で治療することもできます。
取り付ける際に手術は必要ありませんが、支えにする健康な歯を削らなくてはなりません。固定されるので使用時の違和感は少ないですが、支柱の歯には常に負担がかかっている状態です。残存歯との間に食べかすが溜まりやすいので、注意が必要です。
入れ歯
保険適用の入れ歯は、プラスチックで作られます。強度を維持するために厚みが必要で、装着時に違和感を覚えることが多いです。金属のバネで残存歯に固定するので、見た目で入れ歯だとすぐわかります。
自費診療では金属やシリコンの素材を使用して、使い心地の良い入れ歯を作れます。歯の部分もセラミックに変更できます。
取り外してケアできますが、煩わしく感じられる方もいます。
インプラント治療の
メリット・デメリット
merit and demerit
- メリット
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- 硬い食べ物でもしっかり噛んでおいしく味わえる
- 周囲の歯を削ったり支えにしたりせず、負担をかけない
- セラミックの人工歯で自然で透明感ある美しさを再現できる
- 顎骨と結合して固定されるので、外れたりずれたりしない
- 自分の歯と同じケアができ、取り外してメンテナンスする必要がない
- デメリット
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- 保険適用外の治療となるので、ほかの方法と比べ費用がかかる
- インプラントを顎骨に埋め込むために、外科手術の必要がある
- 手術をするので、ほかの方法よりも治療期間が長くかかってしまう
- 顎骨の密度や厚みが足りない場合には、治療を実施できない
- 糖尿病などの全身疾患がある場合には、治療を適用するのが難しい
インプラント治療のリスク・副作用
・機能性や審美性を重視するため自費(保険適用外)での診療となり、保険診療よりも高額になります。
・インプラントの埋入ともない、外科手術が必要となります。
・高血圧症、心臓疾患、喘息、糖尿病、骨粗鬆症、腎臓や肝臓の機能障害などがある方は、治療を受けられないことがあります。
・手術後、痛みや腫れが現れることがありますが、ほとんどの場合1週間ほどで治ります。
・手術後、歯肉・舌・唇・頬の感覚が一時的に麻痺することがあります。また、顎・鼻腔・上顎洞(鼻腔の両側の空洞)の炎症、疼痛、組織治癒の遅延、顔面部の内出血が現れることがあります。
・手術後、薬剤の服用により眠気、めまい、吐き気副作用が現れることがあります。
・手術後、喫煙や飲酒をすると治療の妨げとなるので、1週間は控えてください。
・インプラントの耐用年数は、口腔内の環境(骨・歯肉の状態、噛み合わせ、歯磨きの技術、メンテナンスの受診頻度、喫煙の有無など)により異なります。
・毎日の清掃が不十分だった場合、インプラント周囲炎(歯肉の腫れや骨吸収など)を引き起こすことがあります。